第43次南極地域観測隊夏隊「専用観測船」行動報告 2002
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概要
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第43次日本南極地域観測隊では、観測隊史上初めて「専用観測船」を導入した集中的な海洋観測を実施した。この航海は、オーストラリア南極観測隊「オーロラ・オーストラリス号」(2001年10月〜12月)、東京大学海洋研究所「白鳳丸」(2002年1月)の研究航海と連携し、本航海後の2002年3月にはJARE-43「しらせ」の観測が行われた。国際共同観測の枠組みを通して、夏期全体をカバーする時系列観測をなすものである。「専用観測船」として傭船された「タンガロア号」(ニュージーランド水圏大気研究所観測船運営会社所有、2282トン)は、2002年2月6日、オーストラリアタスマニア州ホバート港を出港した。出港後、連続航走観測(表面水温・塩分・クロロフィル蛍光観測、ADCP観測、XCTD/XBT観測、音響探査、CPR(continuous plankton recorder)観測及び大気観測)を開始し、東経140度南緯61度以南の観測海域を目指した。観測海域の最南端へは、2月12日2100(現地時間)に到達し、周辺の水深調査後、2月13日0000より停船観測を実施した。2月24日0821測点1における観測終了をもって、当初予定していた南緯61度〜氷縁測点8間の断面観測は終了した。この間に、JARE-42で設置した係留系及び「白鳳丸」で設置した係留系の回収に成功した。また、3回の漂流ブイ放流・回収を含む、計画された観測項目の殆ど全てを実施することができた。断面観測終了後は、測点1〜測点8間の表層観測を実施し、「白鳳丸」が実施した南緯60度、東経140度、「オーロラ・オーストラリス号」が実施した南緯57度、東経140度、及び「白鳳丸」が実施した南緯54度、東経140度での観測を実施した。これらの観測は3月2日1305に終了し、3月7日0800ホバート港へ帰港した
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