南太洋オーストラリア区における表層海洋中の二酸化炭素分圧の経年変化と季節変化
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概要
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全球の炭素循環を解明する上で,大気-海洋間の二酸化炭素(CO_2)交換を定量化することは最重要課題のひとつである.高緯度海域は風が強く,表層海洋中のCO_2 分圧(以下,pCO_2)が大気よりも低いために,CO_2 の吸収域として重要な海域である.特に,全海洋面積のおよそ20% を占める南大洋は,巨大なCO_2 の吸収源と考えられている.しかし,他海域に比べて観測機会が限られており,CO_2 吸収量の正確な評価に結びつくpCO_2 のデータの蓄積は十分ではない. 本報告では,「しらせ」の東経110度における長期pCO_2 観測から,pCO_2 が大気中のCO_2 濃度よりも若干低い増加率で経年変化していること,また,2001年12月〜 2002年3月に実施された東経140度における複数船時系列観測から,pCO_2 の夏季の詳細な時間変化とその要因を明らかにした.
- 2010-12-28
著者
-
森本 真司
情報・システム研究機構国立極地研究所
-
山内 恭
情報・システム研究機構国立極地研究所
-
小達 恒夫
情報・システム研究機構国立極地研究所
-
福地 光男
情報・システム研究機構国立極地研究所
-
山内 恭
国立極地研究所
-
小達 恒夫
国立極地研究所
-
橋田 元
情報・システム研究機構国立極地研究所
-
森本 真司
国立極地研究所
-
山内 恭
極地研
-
橋田 元
国立極地研究所
-
青木 周司
東北大学大学院理学研究科
-
森本 真司
極地研
-
中澤 高清
東北大学大学院理学研究科
-
橋田 元
極地研
-
青木 周司
東北大学
-
中澤 高清
東北大・理
-
吉川 久幸
北海道大学大学院地球環境科学研究院
-
青木 周司
東北大学大学院 理学研究科
-
中岡 慎一郎
東北大院・理
-
中岡 慎一郎
国立環境研究所
-
橋田 元/中岡
情報・システム研究機構国立極地研究所/国立環境研究所/気象庁福島地方気象台/東北大学大学院理学研究科大気海洋変動観測研究センター/北海道大学大学院環境科学院/東北大学大学院理学研究科大気海洋変動観測研
-
小野 恒
気象庁福島地方気象台
-
山内 恭
国立極地研究所:総研大極域科学専攻
-
橋田 元
国立極地研究所:総研大極域科学専攻
-
中澤 高清
東北大学大学院理学研究科大気海洋変動観測研究センター
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