「極域大気・物質循環研究」の系譜
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
国立極地研究所のプロジェクト研究「極域大気-海洋-雪氷圏における物質循環の解明」の全体像を概観した.この研究は,現場観測としては,南極での研究プロジェクト,第期( -年度)の「南極大気・物質循環観測」,第期( -年度)の「南極域における地球規模大気変化観測」,第期( -年度)重点プロジェクト「極域宙空-大気-海洋の相互作用からとらえる地球環境システムの研究」の一部,および各期を通しての「大気微量成分モニタリング」,そして北極域スバールバル・ニーオルスン基地を中心とした大気観測に基づくものであり,さらに大気循環の解析的研究についても含めた.全体を通して,極域の大気・物質循環研究がこの年でいかに進められてきたかを眺め,その研究の進展の跡をたどった.極域の物質循環,特に大気中物質の変動を中心に,大気循環との関わり,大気輸送との関連に重点をおいた.個々の研究や論文は,一つの物質の変化を限られた側面から見たに過ぎないものも多いが,全体を組み合わせることで,極域の大気・物質循環像に迫ることができた.
- 2010-12-28
著者
関連論文
- 小型クライオサンプラーを用いた昭和基地での成層圏大気採取実験:第49次隊実験報告
- J-Tクーラーを用いた小型成層圏大気クライオサンプラーの開発
- 南極昭和基地での係留気球を用いた下部対流圏エアロゾル観測の報告
- 南極・昭和基地における清浄大気観測室の設置について
- 南極海における大気中ラドン濃度観測
- 研究ニュース
- 南北両極域における大気中の温室効果気体と関連気体の変動
- 北極航空機観測計画(AAMP02)と南極昭和基地,スウェーデン・キルナおよび日本三陸上空における成層圏大気採取実験によって観測された 大気主要成分の重力分離
- 「極域大気・物質循環研究」の系譜
- 春季〜 夏季の北極対流圏中の大気エアロゾル -組成と混合状態の空間分布-
- 昭和基地で観測されたヘイズ現象
- エアロゾルゾンデによる南極昭和基地上空の成層圏・対流圏エアロゾル濃度の季節・経年変化の観測
- 南極対流圏のエアロゾル鉛直分布とその季節変化
- 南極対流圏中の超微小粒子の揮発特性とその季節変化
- 昭和基地とドームふじ基地におけるエアロゾル粒径分布の通年観測
- 昭和基地で観測された大気エアロゾル中の金属成分および炭素成分の季節変動
- 1997年春季に南極昭和基地において発現した地上オゾン急減現象
- 南極域での海塩粒子 -大気中の変質過程と海氷・積雪中の組成分別過程-
- 昭和基地における大気中粗大粒子濃度の季節変化
- 南極・昭和基地におけるサブミクロン粒子粒径分布の季節変化
- 南極沿岸域でのブラックカーボン-季節変化と輸送過程-
- 夏季南極対流圏中のエアロゾル粒子の分布と混合状態 -ANTSYO-II(AGAMES)観測-
- クライオジェニックサンプラーを用いた昭和基地上空における成層圏大気中の温室効果気体観測
- 南太洋オーストラリア区における表層海洋中の二酸化炭素分圧の経年変化と季節変化
- 海洋観測専用船による南極海の大気エアロゾル観測
- 昭和基地における地上エアロゾルモニタリング
- 国際極年オスロ科学会議参加報告
- P408 南極氷床への対流圏大気の輸送メカニズム(ポスター・セッション)
- P162 南極対流圏中の海塩粒子 : 変質と組成分別(ポスター・セッション)
- B305 南極氷床への対流圏大気輸送とSAM(AAO)の関係(中高緯度大気,一般口頭発表)
- 北極気候変動観測プロジェクト用ミリ波雲レーダFALCON-IIIの開発
- C170 南極昭和基地大型大気レーダー計画の現状(中層大気研究の新展開,専門分科会)
- P314 南極内陸調査ルート上の年間涵養量と大気輸送の関係(ポスター・セッション)
- 1997年春季に南極昭和基地において発現した地上オゾン消失現象
- P151 夏季南極大陸上の海塩粒子 : 変質と組成分別(ポスター・セッション)
- 1. 新しい南極昭和基地大型大気レーダー(PANSY)から見えるもの(2011年度春季大会シンポジウム「変動する地球気候の鍵-南極・北極-」の報告)
- はじめに(2011年度春季大会シンポジウム「変動する地球気候の鍵-南極・北極-」の報告)