1992年〜1994年の南極大陸沿岸定着氷域における沈降粒子フラックスの変動
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概要
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1992年の1月から1994年の1月までの間, 南極昭和基地周辺の定着氷域の8観測点において, 沈降粒子フラックスの変動を観測するためにセディメントトラップ吊下実験を行った。表層付近(≦約50m)のフラックスは顕著な季節変化を示し, 0 (<0.1) mgDW m^<-2> d^<-1>(1993年冬季)から2765mgDW m^<-2> d^<-1>(1993-1994年夏季)の間で変動した。夏季にはフラックスは高く, 冬季には低く, 中間期(春季及び秋季)においては不規則な変動が見られた。深層(>約50m)のフラックスに季節変化は観察されなかった。50m以浅のフラックスから周年変化を概観すると, 1992年(25gDW m^<-2> y^<-1>)と1993年(159gDW m^<-2> y^<-1>)では明らかに1993年において年間積算乾燥重量フラックスが高いと見積もられた。また複数測点間のフラックスの変動及び, 遊泳性動物プランクトンの混入による正味のフラックスに対する過大評価(最大167%)も認められ, これらがフラックス推定の誤差を生じさせる原因となる可能性を示した。
- 国立極地研究所の論文
- 1998-11-30
著者
-
福地 光男
情報・システム研究機構国立極地研究所
-
福地 光男
国立極地研究所
-
佐々木 洋
石巻専修大学理工学部生物生産工学科
-
谷村 篤
三重大学生物資源学部
-
佐々木 洋
石巻専修大 理工
-
鈴木 英勝
石巻専修大学
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