昭和基地近くの海氷下で観察されたParalabidocera antarctica(橈脚類)の集群について(英文)
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概要
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1982年1月22日から23日にかけて, 昭和基地近くの北の瀬戸(水深約10m)の海氷下において, Paralabidocera antarctica(橈脚類)の濃密な単一群が観察された。出現した本種の大部分は成体であった。昼間, P.antarcticaは海氷下面に集群を形成し, およそ2-6×10^4個体/m^3の密度で, 海氷下面付近のきわめて狭い層に平板状に分布していたものと推定された。成体雌の大部分に精包の付着がみられ, 集群が生殖行動と関連していることが示唆された。また, 集群は海氷下面の明るさに誘引されることによって生じたものと思われた。夜間, 本種の集群は全水柱から消失した。この夜間の集群の消失は, 個体群の大部分が海氷中に入りこんだために起こった可能性があることが示唆された。
- 国立極地研究所の論文
著者
-
福地 光男
情報・システム研究機構国立極地研究所
-
福地 光男
国立極地研究所
-
谷村 篤
三重大学生物資源学部
-
星合 孝男
国立極地研究所
-
谷村 篤
国立極地研究所
-
大塚 英明
国立極地研究所
-
箕田 嵩
北海道大学水産学部
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