BIOMASS 計画における日本の活動(英文)
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概要
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南極海洋生物資源管理の基礎として, 南極海の海洋生態系の構造と動的機能をより深く理解することを目的としたBIOMASS計画は, 1977年から10ヵ年計画として実施された国際共同研究であった。1991年9月, ドイツ国, ブレーマーハーフェンで開催された研究成果総括のための"BIOMASS Colloquium"をもって, すべての活動を終結した。かねて南極海の生物資源, とくにナンキョクオキアミの利用の可能性について関心を持っていたわが国の研究者, 研究機関はBIOMASS計画に積極的に参加した。BIOMASS計画では, 1980-81年に第1回国際共同多船観測(FIBEX)計画を組み, ナンキョクオキアミ現存量のいっせい調査を行った。わが国からは, 海鷹丸, 白鳳丸, 開洋丸が参加した。また, 第2回国際共同多船観測(SIBEX)が, 1983-84,1984-85年の2期に分けて行われ, 第1期には海鷹丸, 開洋丸が, 第2期には開洋丸が航海を行った。第2回多船観測では, 調査・研究の力点は, 生態系全般の研究に移行した。国際多船観測とは別に, 海鷹丸, 開洋丸はそれぞれ独自の調査航海を行っているが, いずれも南極海の海洋生態系の解明を目的としたものであり, BIOMASSの一環と見ることができる。日本南極地域観測隊は, BIOMASS計画に合わせて, 船上における定常観測を拡充すると共に, 定着氷縁, 昭和基地周辺の定着氷域での研究を行った。これらの研究は, 観測・研究船の夏期開水域での研究成果と共に, 海氷域における冬期を含めた生態系の構造と機能についての基本的情報を提供した。これらの研究を通して, わが国の南極海海洋生態系に対する理解は格段に深まったと考えられる。これまでに発表された論文, 報告の数は, 200編を超える。
- 国立極地研究所の論文
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