インド洋の南極域における地衡流
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概要
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水産庁開洋丸で, 1980年1月13∿29日, 100°∿120°E間, 61°∿65°Sの海域に設定した36点において海洋観測を実施した。1500db面を無流面とする地衡流の計算結果, 概して東向流が卓越していた。時計回りおよび反時計回りの地衡流が105°と110°Eの間に認められた。また時計回りおよび反時計回りの循環流が, 120°E沿いに存在していた。顕著な蛇行流が63°S以南に認められたが, その蛇行流は海底地形の影響を受けているものと考えられる。調査海域内の地衡流の流速は, 64°20'S以北では深さとともに漸次減少しているが, 64°20'S以南では増大している。すなわち, 64°20'S以南の表面流速は0.3cm s^<-1>であったのに対して, 深さ300∿400mで最大2.6cm s^<-1>であった。
- 国立極地研究所の論文