昭和基地沿岸定着氷域におけるアイスアルジーおよび植物プランクトンの基礎生産量の見積もり(英文)
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概要
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昭和基地周辺定着氷域において, 1983年2月から翌年の1月にかけて水深12mの北の瀬戸で基礎生産量を試算した。計算には昭和基地で測定された天空日射量, 日長時間, 現場での積雪量, 氷厚および海水による光の減衰率, クロロフィルα現存量および光合成量子収率を用いた。それぞれの値をもとにアイスアルジーと植物プランクトンの各月の平均日生産量を推定するモデル式を作り, 年生産量を見積もった。氷上に対する海氷下の相対光強度は1年を通して6.5%以下であった。アイスアルジーの単位面積あたりの月平均生産力の最大は12月に34mgCm^<-2>(day)^<-1>であり, 植物プランクトンの生産力の最大は2月に450mgCm^<-2>(day)^<-1>であった。植物プランクトンによる2月の生産量が極めて大きいため, 年間の植物プランクトンの生産量はアイスアルジーによる3.5gCm^<-2>year^<-1>を上回り, 17gCm^<-2>year^<-1>と見積もられた。
- 国立極地研究所の論文
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