野生株Pleurotus ostreatusの人工栽培とエクストルージョン・クッキングによる食品への応用
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概要
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野生株Pleurotus ostreatus のW 0001 株および W 0002 株は生育が早く, 栽培が容易な野生種の食用きのこである。本研究では組織培養および純粋培養を行い, 菌糸ならびに子実体の至適培養・栽培条件の検討を行うと共に, エクストルージョン・クッキングによる食品への応用を試みた。両きのこの菌糸は, 炭素源としてデンプン, 窒素源としてペプトンを用いた場合が最も良好な生育を示し, ビタミン添加ではチアミンが効果的であり, ビオチンなどの添加により, 生育促進に相乗効果が認められた。また両きのこの子実体形成は15℃, 菌糸の生育は30℃が至適温度で, 菌糸の生育における至適pHは7〜10(W 0001), 6〜9(W 0002)であった。酒粕は両きのこの人工栽培において顕著な生育促進効果を示した。子実体発生操作10日後の収量は, ブナとW 0001 あるいはスギとW 0002, ふすまと20%酒粕を組合わせた培地でおがくず培地重量の30.1%(W 0001), 25.8%(W 0002) であった。また, 5%のW 0001 菌糸粉末あるいはW 0002 子実体粉末を含む小麦粉を用いてエクストルージョン・クッキングを行ったところ, きのこ粉末を入れないものに比べ, 味や香りなどに高い評価が得られた。
- 日本調理科学会の論文
- 1998-02-20
著者
-
岡村 徳光
武庫川女大食物栄養
-
奥田 展子
武庫川女大食物栄養
-
福田 祥子
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科
-
岡村 徳光
Department of Food Science and Nutrition, School of Home Life and Environmental Science, Mukogawa Wo
-
上杉 誓子
Department of Food Science and Nutrition, School of Home Life and Environmental Science, Mukogawa Wo
-
谷 亜矢
Department of Food Science and Nutrition, School of Home Life and Environmental Science, Mukogawa Wo
-
野田 裕子
Department of Food Science and Nutrition, School of Home Life and Environmental Science, Mukogawa Wo
-
福田 祥子
Department of Food Science and Nutrition, School of Home Life and Environmental Science, Mukogawa Wo
-
奥田 展子
Department of Food Science and Nutrition, School of Home Life and Environmental Science, Mukogawa Wo
-
豊沢 功
Department of Food Science and Nutrition, School of Home Life and Environmental Science, Mukogawa Wo
-
大杉 匡弘
Department of Food Science and Nutrition, School of Home Life and Environmental Science, Mukogawa Wo
-
豊沢 功
武庫川女子大学生活環境部食物栄養学科
-
豊沢 功
Department Of Food Science And Nutrition School Of Home Life And Environmental Science Mukogawa Wome
-
大杉 匡弘
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科
-
谷 亜矢
Department Of Food Science And Nutrition School Of Home Life And Environmental Science Mukogawa Wome
-
奥田 展子
武庫川女子大学
-
上杉 誓子
Department Of Food Science And Nutrition School Of Home Life And Environmental Science Mukogawa Wome
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