ソバ種実から得られる低分子性タンパク質のキチン結合活性ならびに抗真菌活性
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概要
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ソバから得られる低分子性のキチン結合タンパク質(BCP II)の構造と機能との関連性から,本タンパク質の生物活性,特に,キチン結合活性ならびに抗菌活性について実験を試みた.その結果,BCP IIとキチンとの結合の最適反応条件はpH8.0,30℃,20分間であると,また緩衝液のイオン強度には殆ど影響されないことが分かった.キチンに対する親和性を示す平衡吸着定数(Ka)は0.03 1/μmolと,また最大タンパク質結合量([PC]max)は18.2/μmol/gと算出され,このことはキチン1gに約87.3mgのBCP IIが結合することを示していた.また,本タンパク質の抗菌活性を調べた結果,酵母,カビなど,細胞壁にキチンをもつ真菌類に対してのみ抗菌作用を示したことから,N-アセチルグルコサミンがβ-(1,4)結合したオリゴ糖あるいは多糖類を認識して特異的に結合するキチン結合性抗真菌タンパク質であることが示唆された.
- 武庫川女子大学の論文
著者
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岡村 徳光
武庫川女子大家政 食品素材
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大杉 匡弘
武庫川女子大家政 食品微生物
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堀江 登
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科
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岡村 徳光
武庫川女大食物栄養
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大杉 匡弘
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科
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大杉 匡弘
武庫川女子大(家政)
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清原 利文
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科
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坂本 えり奈
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科
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家本 敦子
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科
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岡村 徳光
武庫川女子大・食栄
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清原 利文
武庫川女大 生活環境
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