バレイショのポリペプチド性トリプシンインヒビターC(TIc)のアミノ酸配列と反応部位について
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概要
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バレイショの塊茎から分離されたポリペプチド性トリプシンインヒビターC(TI_c)の一次構造をエドマン分解法とカルボキシペプチダーゼ法を用いて分析した。TI_cは51個のアミノ酸から成り, N未端から18番目までのアミノ酸配列はHassらのポリペプチド性キモトリプシンインヒビターのそれと相同であった。TI_cの全一次構造はナス外皮から分離されたポリペプチド性トリプシンインヒビターのそれと極めて相同性が高かった。また, われわれが前にバレイショのプロティナーゼインヒビターII_a及びII_bから人工的に調製した2種の活性フラグメントの一次構造とも部分的に相同性が認められた。しかし, TI_cは全アミノ酸配列中に, 活性フラグメントの反応部位であるLys-Ser結合を欠いていた。化学修飾実験の結果から, TI_cの反応部位はLys-Ser結合ではなく, ナス外皮のインヒビター同様Arg(38)-Asn(39)結合であることが推定された。
- 神戸大学の論文
- 1983-01-30
著者
-
清原 利文
神戸大学農学部
-
内田 和人
神戸大学農学部
-
清原 利文
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科
-
清原 利文
神戸大学農学部生物化学研究室
-
吉川 三吉
神戸大学農学部
-
岩崎 照雄
神戸大・生物機能
-
岩崎 照雄
神戸大学農学部
-
清原 利文
武庫川女大 生活環境
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