梅山豚の消化能力に関する研究

概要

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中国原産の梅山豚の消化能力を調べるために,2つの実験を行い,ランドレース種と比較して,次の結果を得た。1)消化管の発達を30,60,90,120日齢で調べた。梅山豚の胃重量はランドレース種よりも重く,小腸の長さは短い傾向が見られた。盲腸及び大腸の長さは両品種間で差がなかった。2)梅山豚,ランドレース種ともに2カ月齢(体重約20kg)の雄3頭ずつを用いて,豚産肉能力検定用飼料のみ(検定飼料),これに5%及び20%アルファルファミール添加飼料(それぞれ5%アルファルファ飼料,20%アルファルファ飼料)の3種類の飼料を給与して,一般成分及び繊維性成分の消化率を測定した。各成分の消化率はアルファルファミールの添加量が増すにつれて低下した。梅山豚は粗タンパク質及び粗脂肪の消化率でランドレース種よりも優れていたが,可溶無窒素物,粗繊維及び繊維性成分の消化率は劣っていた。検定飼料,5%アルファルファ飼料及び20%アルファルファ飼料での可消化養分総量は,それぞれ梅山豚で,75.7,75.0,63.7,ランドレース種で,76.3,75.3,62.7であった。3)全体的にみて,梅山豚の消化能力がランドレース種に比べて優れているとは言い難いことが示された。
神戸大学の論文