金華豚の脂質特性(畜産学)
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概要
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金華豚の脂質の性状を,同じ飼料で飼育した同年齢(6ヵ月齢の去勢雄豚)の梅山豚およびランドレース種のそれと比較して,次の結果を得た。1) 金華豚の脂質は,梅山豚,ランドレース種に比べ,融点は高く,ヨウ素価は低かった。各品種ともに背脂肪は腎周囲脂肪よりも,融点は低く,ヨウ素価は高かった。2) 金華豚の脂肪の蓄積部位による脂肪酸組成の差異を調べた。背脂肪およびロース内脂肪は,腎周囲脂肪に比べてステアリン酸が少なく,オレイン酸が多い傾向がみられた。ロース内脂肪のパルミトレイン酸の含量が高かった。飽和脂肪酸(1.00)に対する不飽和脂肪酸の割合は,腎周囲脂肪,背脂肪,ロース内脂肪でそれぞれ1.19,1.98,2.15であり,この順序で不飽和脂肪酸の割合が高かった。3) 腎周囲脂肪について,脂肪酸組成の品種間差を調べた。金華豚の脂肪のステアリン酸含量はランドレース種と差はなかったが,梅山豚のその含量は著しく低かった。金華豚の脂肪のオレイン酸含量は梅山豚,ランドレース種のそれに比べて,かなり低い含量であった。飽和脂肪酸(1.00)に対する不飽和脂肪酸の割合は低いことが示された。
- 神戸大学の論文
- 1993-01-30
著者
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