In vitroにおけるエストロジェンの作用,特に鶏脂肪組織の脂質代謝に及ぼす影響
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概要
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前報において鶏脂肪組織の脂質代謝はエストロジェンの影響下にあることが明らかにされたが,本実験では,このようなエストロジェンの作用機構を解明する目的で,3週齢の白色レグホーン種雄雛の腹腔内脂肪組織を用いて,その脂質代謝に対するエストラジオール-17βのin vitroでの直接添加効果について検討を行なった.10-11〜10-9M濃度のエストラジオール-17β添加は,ホルモン感受性リパーゼ活性及び[1-14C]酢酸の総脂肪酸への取り込みを有意に増加させ,[1-14C]酢酸のCO2への酸化分解を有意に減少させた.また,エストロジェン処理鶏血清の添加は,リポプロテインリパーゼ活性を有意に減少させた.以上の結果から,エストラジオール-17βは,生理的濃度において鶏脂肪組織におけるホルモン感受性リパーゼ活性,酢酸からの脂肪酸合成能及び酢酸のCO2への酸化分解能を,直接変化させることが示唆された.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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