梅山豚の肉質に関する研究

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梅山豚の成長に伴う肉質の変化,並びに,梅山豚とランドレース種の肉質の比較検討を行う目的で,生後30,60,90,120,150,180および210日齢の梅山豚10頭と,生後30,60および90日齢のランドレース種6頭の肉の一般成分,肉色および脂肪の融点を測定した。主な結果は以下の通りである。1. 梅山豚の水分含量は加齢に伴い徐々に増加し,210日齢で雄のロースは76%,モモは77%となった。水分含量は,常にモモ部がロース部よりも高い値が得られた。梅山豚の水分含量と比較すると,ランドレース種において高い値が得られた。2. 梅山豚の粗タンパク質含量は90日齢まで急激に増加し,以後徐々に増加して210日齢で雄のロース部は22%,モモ部は21%となった。粗タンパク質含量は梅山豚において90日齢まではランドレース種よりも全般的に高い傾向が認められた。3. 梅山豚の粗脂肪含量は90日齢まで急激に減少し,その後,次第に減少し210日齢ではロース部0.8%,モモ部0.7%となった。ランドレース種と比較すると梅山豚においてかなり高い傾向が認められた。4. 灰分は梅山豚およびランドレース種ともに,常に1%前後で安定していた。5. 梅山豚の肉色(赤色度)は成長に伴い次第に高くなり,ロース部よりモモ部において高い値が得られた。ランドレース種より梅山豚が高い赤色度を示した。6. 梅山豚の脂肪の融点は90日齢以後,44∿46℃の範囲で推移した。
神戸大学の論文

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