筋漿高分子画分中の発色促進成分(第2報)
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概要
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前報2)に引き続き,筋漿高分子画分からゲル濾過法で分別し得られたA画分中の発色促進成分を明らかにする目的で検討を行なった.解糖系酵素活性の測定ならびにSDS-polyacrylamide gel電気泳動法による実験結果から,A画分には11〜14%のAdenosine monophosphate deaminase (AMPDA)が存在することを認めた.A画分の示す発色度は,そのタンパク質含量とAMPDA活性に依存して差異を示した.また,AMPDAはA画分ならびにB画分に含まれている他のタンパク質成分に比べ,単位タンパク質濃度当りの発色促進効果が明らかに大であった.ポークソーセージによる発色試験からAMPDAの添加効果が確認できた.これらの検討により,A画分中に存在しタンパク質含量は少ないにもかかわらずかなり強い発色効果を示す成分としてAMPDAが支持された.ヨード酢酸添加により発色促進反応が著しく抑制され,AMPDAの発色促進効果発現に対するSH基の関与が示唆さ抗た.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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