鶏の精子に存在する β-N-acetylglucosaminidase および α-mannosidase の性質について(畜産学)
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概要
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鶏の精子のもつ生理機能を明らかにするため, 精子に存在する2種類のglycosidaseの性質について調べた。白レグ雄鶏より採取した精液をRinger phosphate液あるいは0.15M食塩溶液で希釈し, 遠心分離によって精漿を除去した。さらに, 同様の操作を2回繰り返し, 得られた洗浄精子を実験材料とした。酵素活性度は, 基質としてp-nitrophenolのglycoside誘導体を用い, 41℃で測定した。結果は次の通りである。1) 精子内酵素は, Triton X-100を用いて処理すると最も効果的に可溶化された。2) β-N-acetylglucosaminidaseの最適pHは3.5,α-mannosidaseの最適pHは3.6であった。3) p-nitrophenyl-N-acetyl-β-D-glucosaminideおよびp-nitrophenyl-α-D-mannosideに対するKm値はそれぞれ0.51,3.95mMであった。4) β-N-acetylglucosaminidaseは60℃, α-mannosidaseは75℃で10分間処理することによって失活した。5) 両酵素の活性は, 陽イオンの添加によって影響を受けなかったが, グリセリンによって阻害された。また, α-mannosidaseの活性はEDTAによって阻害された。
- 神戸大学の論文
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