遺伝変異体Ornithine Transcarbamylaseを有するヒナにおけるTransamidinase活性の変動
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概要
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クレアチンの合成量を調節していると考えられているヒナTransamidinase活性のホルモン処理と飼料中の蛋白質含有量の差異や絶食による変動について検討した.供試したヒナは4週令もしくは2週令で,遺伝変異体Ornithine transcarbamylaseを有するWhite Leghorn B系とCalifonia Gray種とのF1である.肝臓Transamidinase活性は1mgのハイドロコーチゾン•アセテートの投与によって著るしく低下した.その値は対照区と比較して約1/6となった.この抑制はハイドロコーチゾン投与3日目で最も著しく,その後徐々に回復した.他のホルモン,すなわち,サイロキシン,アンドロジエン,エストロジエンの投与による活性の変動はハイドロコーチゾン投与に見られるような顕著なものではなかった.このハイドロコーチゾンの投与量は1羽あたり100μg以下では効果が認められなかった.飼料中の蛋白質含有量の差違や絶食も肝臓と腎臓のTransamidinase活性を変動させた.このなかでも絶食による活性の抑制が最も著るしい.絶食によって,両臓器の酵素ともその活性が1/10から1/20に低下した.絶食24時間で肝臓Transamidinaseは約1/2の活性となり,その後,徐々に減少し,5日目ではほとんど活性を示さなくなる.飼料の再給与によって活性は回復し,再給餌3日目で対照の80%の活性値となった.これらの肝臓と腎臓のTransamidinase活性の変動は遺伝変異体Ornithine transcarbamylaseを有するヒナと有しないヒナとの間でとくに差異は認められなかった.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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