2段階選抜において選抜指数法と等しい改良量をもたらす選抜率組合わせの決定法

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複数形質の同時改良をめざす場合,選抜指数法がすぐれていると言われているが,目標となる形質が発育段階の初期には測定できない場合や,後代検定を必要とする場合には,すべての選抜候補個体を最終選抜段階まで維持し,指数法を適用することは妥当でない.そのような場合には2段階にわたる選抜を実施しなければならない.そこで,能力検定と後代検定による2段階選抜を実施した場合に,選抜指数法と等しい改良量を達成するための選抜率の配分を簡単に決定する方法について検討した.能力検定は形質X,後代検定は形質Yの後代平均Yにより実施され,達成される遺伝的改良量が選抜指数法におけるそれと等しいとして次式を得た.Cov(X,Y)b2i12-{σI/iIσX+Cov(X,Y)x1b2}i1+σ2xb1=0ここで,b1とb2は選抜指数式における総合育種価のXおよびYへの偏回帰係数,σ2xはXの分散,Cov(X, Y)はXとYの共分散,i1とx1はそれぞれ能力検定時の選抜率p1における選抜強度と選抜地点,σIとiIは選抜指数1の標準偏差および選抜強度である.上式を用いて,幾通りかの遺伝率および遺伝網関の組合わせについて最終選抜率を1〜50%の範囲で変化させ,各条件下において選抜指数式と等しい改良量をもたらす能力検定時の選抜率を算出してみた
社団法人日本畜産学会の論文

2段階選抜において選抜指数法と等しい改良量をもたらす選抜率組合わせの決定法

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