環状イソマルトオリゴ糖グルカノトランスフェラーゼの分子解析とBacillus circulans T-3040株における環状イソマルトオリゴ糖の新規な生合成経路の発見(糖質関連酵素化学シンポジウム)
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概要
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Bacillus circulans T-3040株由来の環状イソマルトオリゴ糖グルカノトランスフェラーゼ(CITase,EC2.4.1.248)は,デキストランから環状イソマルトオリゴ糖および環状イソマルトメガロ糖(両者あわせてサイクロデキストラン,CI)を合成する酵素であり,中でもグルコース8分子から成るCI-8を最も多く生産する。部位特異的変異導入によりN末端領域(Ser1-Gly403)に在るAsp145,Asp270,Glu342が触媒活性に重要な役割を果たすことが示唆された。C末端領域を4つ(R1,Tyr404-Tyr492;R2,Glu493-Ser596;R3,Gly597-Met700;R4,Lys701-Ser934)に分け欠失変異導入を行った結果,R2およびR3はCITaseに必須,R1およびR4は糖質結合モジュールであり,R1はCI-8生産特異性と酵素の安定化にも関与することが示唆された。CI-Taseは,生産菌をデキストランを炭素源として培養した場合に生産誘導されると考えられていたが,T-3040株のCITaseはデンプンを炭素源として培養した場合にも生産誘導された.これまでのCI生産にはショ糖からデキストランを生産する菌株を必要としていたが,1菌株でデンプンからCIを生産する系が存在することが示唆された。
- 2011-04-20
著者
-
藤本 瑞
生資研
-
小林 幹彦
実践女子大学
-
川端 康之
大阪樟蔭女子大学
-
小林 幹彦
実践女子大学生活科学部
-
鈴木 龍一郎
産総研・糖鎖工学セ
-
木村 淳夫
北海道大学大学院農学研究科
-
北岡 本光
(独)食品総合研究所酵素機能研究室
-
北岡 本光
独立行政法人 食品総合研究所
-
鈴木 龍一郎
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所微生物利用研究領域
-
舟根 和美
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所微生物利用研究領域
-
舟根 和美
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所
-
小林 幹彦
実践女子大・生活科学
-
藤本 瑞
農業生物資源研
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