Colorimetric Quantification of α-D-galactose 1-phosphate
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概要
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Colorimetric quantification of α-D-galactose 1-phosphate (Gal 1-P) was performed by adding UDP-glucose hexose-1-phosphate uridylyltransferase and UDP-D-glucose to the conventional α-D-glucose 1-phosphate assay usingphosphoglucomutase and glucose 6-phosphate dehydrogenase. This method is very specific to Gal 1-P and results in a linearcalibration curve. The method was applied to continuous monitoring of the lacto-N-biose phosphorylase reaction. By addingmutarotase, galactokinase, and ATP, the method can be utilized for the quantification of D-galactose.α -D- ガラクトース1- リン酸(Gal 1-P)の比色定量として、ガラクトース定量法にホスファターゼを組み合わせる方法が知られるが、ガラクトースおよびガラクトース含有オリゴ糖が混在する試料中でのGal 1-P の定量法としては不都合があった。そこで我々はガラクトース代謝系酵素群に着目し、Gal 1-P のみを検出およびGal 1-P とガラクトースを同時に検出する2つの比色定量法を開発した。各種濃度のGal 1-P に発色試薬(UDP- グルコース- ヘキソース-1- リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ、ホスホグルコムターゼ、グルコース-6- リン酸デヒドロゲナーゼ、 NAD+ またはThio-NAD+、UDP- グルコース、グルコース1,6-ビスリン酸、MgCl2含有トリス緩衝液)を混合し、経時的に340 nm(NAD+)または400 nm(Thio-NAD+)の吸収を測定した結果、20分程度で平衡に達し吸光度はGal 1-P 濃度に比例した。また上記試薬にムタロターゼ、ガラクトキナーゼおよびATPを追加することにより、各種濃度のガラクトースに対し同様の結果が得られた。また加リン酸分解酵素ラクト-N- ビオースホスホリラーゼの反応によって生じるGal 1-P を、発色試薬中にて反応停止操作を伴なわず連続的にモニタリングした結果、算出された活性値は各酵素濃度に比例しており、本定量法を用いた活性測定法の妥当性・有用性が示された。
- 2011-09-00
著者
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北岡 本光
(独)農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所
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北岡 本光
(独)食品総合研究所酵素機能研究室
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中島 将博
(独)農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所
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井上 公輔
(独)農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所
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仁平 高則
新潟大学大学院自然科学研究科
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