醤油中のアミノ酸に関する研究 : (第4報)各種醤油中のアミノ酸組成

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各種醤油中の遊離アミノ酸および全アミノ酸(酸加水分解物のアミノ酸)含量をAmberlite IR 120を使用するカラムクロマトグラフィーにより測定した。グルタミン酸は生揚醤油(4月仕込諸味を1ケ年熟成)中に存在する最も主要な遊離アミノ酸であり,次いでアスパラギン酸,リジン,パリンおよびロイシンが多い。メチオニン,トリプトファンおよびγ-アミノ酪酸は1ml当り1mg以下の値であった。またグルタミン酸およびアスパラギン酸は主要な全アミノ酸であり,次いでパリン,ロイシンおよびリジンが多い。個々の遊離アミノ酸量に対する全アミノ酸量の比は,グルタミン酸,スレオニン,アスパラギン酸およびグリシンが低く,一方ロイシン,リジンおよびアラニンが高い値を示した。市販醤油AとBにおける個々の遊離アミノ酸,全アミノ酸および前者の後者に対する比は生揚醤油のそれと比較的近似している。しかしながら,これら3つの試料間では遊離リジン,アスパラギン酸,グルタミン酸およびアルギニン含量に差が認められた。アミノ酸液中の遊離アミノ酸の組成は生揚醤油中の全アミノ酸の組成に比較的近似しているけれども,プロリン,グリシン,ヒスチジンおよびアスパラギン酸量は相当異なった。前報^<1)>において報告したように,II号アミノ酸液中の遊離グルタミン酸はアミノ酸液よりも低かった。また,II号アミノ酸液中のプロリン含量はアミノ酸液よりもずっと高い値であった。終りに臨み終始御指導賜った寺本教授に深謝するとともに,発表を許可された浅井専務に御礼申し上げます。なお,本報告は昭和37年4月日本農芸化学大会にて講演済。
大阪夕陽丘学園短期大学の論文
1965-07-01

醤油中のアミノ酸に関する研究 : (第4報)各種醤油中のアミノ酸組成

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