日本及び中国のコムギ品種における未熟胚培養

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概要

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日本及び中国のコムギ,合わせて20品種と細胞質雄性不稔(MS)系統1系統を用いて未熟胚培養におけるカルス形成及び植物体再分化について検討を行った。その結果,カルス形成能には品種間で顕著な差異が認められなかった。ところが,カルスからの植物体再分化能には品種間で明かな差異が認められた。また,全供試品種のグリーン・スポット,根及びシュートの形成率のいずれの間でも高い正の相関が認められた。このことから,カルスからの器官再分化は共通な遺伝的支配を受けているものと考えられる。一方,カルス形成率と器官再分化率のいずれとの間でも有意な相関が認められなかった。このことから,コムギの未熟胚からのカルス形成と器官再分化とは遺伝的に独立しているのではないかと考えられる。また,T. timopheeviの細胞質を有するMS系統が核ゲノム供与品種と同程度の植物体再分化率を示したことから今後の利用が期待される。
神戸大学の論文

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