主曲率ベクトル分布を用いた中心軸平面をもつ管状曲面物体の位置姿勢推定(画像認識,コンピュータビジョン)

概要

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主曲率ベクトルの分布を用いた,中心軸が平面上にある管状曲面の位置姿勢推定方法を提案する.本手法では,管状曲面の最大曲率方向の主曲率ベクトルが中心軸平面上に分布することを利用して,その法線ベクトルを推定する.この結果,位置姿勢の六自由度のうちの姿勢の二自由度が決定し,その後残りの姿勢一自由度と位置ベクトルを決定する.その後,管状曲面の中でも単純で局所的な特徴の少ない配管エルボーに対する位置姿勢推定アルゴリズムについて述べ,輪郭線を使った手法では困難な対象に対しても本手法が有効であることを示す.更に,本手法を用いて回転テーブル上の安定姿勢にあるエルボーの実距離画像に対して精度評価を行い,ノイズの影響を受けつつもICPアルゴリズムの初期値として十分な精度を得ることを示した.また,より一般的な姿勢における位置姿勢推定の実験も行い,本手法が端面が正面を向く場合以外では有効に機能することを示した.最後に,山積み状態のエルボーに対しても位置姿勢推定の実験を行い,他の物体によって一部が遮へいされたり,倒れ状態や立ち状態以外の姿勢でも位置姿勢推定が可能であることを示した.
2011-05-01