つやに関する基礎研究 : 糖溶液塗布面の加熱によるつや

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すりガラスを用いた新しいモデル系を利用して,糖の構造と糖溶液塗布面の加熱(180℃)によるつやの発現について検討を行った。つやは,光沢度として光沢面の正反射率を入射角度60度で測定した。また光沢面の観察をマイクロスコープを用いて行った。1) 本モデル系は,少量の試料で測定が可能であり,また定量性があることが示された。2) 単糖類ではグルコースによるつやの発現がもっとも強かった。3) グルコースの重合度がつやの発現に与える影響をα1-4,および1-6結合,β1-4結合について検討したところ,α1-6結合の場合は,グルコースの重合度に伴いつやは上昇したが,1-4結合の場合は,α,β結合に関わらず,重合度に伴い低下した。また1-4と1-6結合では,1-6結合のほうがつやは強かった。4) α結合をしたグルコビオースを用いて,結合様式の違いがつやの発現に与える影響をしらべたところ,1-6>1-4>1-3<1-2>1-1結合の順につやは低下した。5) グリコシド結合の立体配位がつやに与える影響を検討したところ,同じ重合度の糖を比較した場合,α結合の糖のほうがβ結合したものよりつやは強かった。6) 糖を還元してアルジトールとしたところ,つやは上昇する傾向を示した。7) アミノカルボニル反応がつやを上昇させる傾向は認められたが,褐変との相関性は認められなかった。
2000-11-20

つやに関する基礎研究 : 糖溶液塗布面の加熱によるつや

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