缶飲料のデザイン色が各種感覚特性に与える影響 : 日韓の***を対象として
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概要
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缶飲料のデザイン色が、甘さ、酸っぱさ、苦味、冷たさなどの21の感覚特性に与える影響を検討するために、日本と韓国の***に対して、アンケート調査を行った。アンケート調査は缶の形に切った25色の標準色カラーチップ(12×18mm)をシートに貼付したものを呈示しながら行った。5色のBasic-vividカラー、つまりシグナルレッド、カナリア色、サマーグリーン、スペクトラムブルー、マゼンタ、を基本色とし、それぞれの色を高明度側および低明度側にそれぞれ2段階変化させた。7つの感覚特性、甘さ、酸っぱさ、渋さ、冷たさ、爽快感、のどが渇いたときに飲みたいものとまずさ、をイメージさせる色として、日本の学生が選んだ色は韓国の学生の選んだ色と有意な差(P<0.05)が認められた。さらに、同じ色からイメージされる食品もお互いに違いが認められた。たとえば、韓国の生徒はシグナルレッドからイチゴを連想し、甘さと結びついたのに対して、日本の学生はトマトを連想し、甘さとは結びつかなかった。これらの結果は、生活環境が缶飲料のデザイン色から与えられる感覚特性に影響を与えていることを示唆するものである。
- 日本色彩学会の論文
- 2000-12-01
著者
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大谷 貴美子
京都府立大学
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南出 隆久
京都府立大学生活科学部食物学科調理保蔵学講座
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康 薔薇
兵庫栄養調理製菓専門学校
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尾崎 彩子
京都府立大学
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南出 隆久
京都府立大学人間環境学部食保健学科食事学研究室
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南出 隆久
京都府立大学
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松井 元子
京都府立大学
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尾崎 彩子
金城学院大学
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李 温九
京都府立大学
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章 貞玉
Kyungwon University
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康 薔薇
兵庫栄養専門学校
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松井 元子
市邨学園短期大学
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Kang Jung-ae
Hwabuk Elementary School
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Ohtani Katsuki
Department Of Microbiology And Immunochemistry Asahikawa Medical College
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松井 元子
京都府立大
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