γ-カゼインに関する研究 : III.γ-カゼイン各成分のCa-sensitivityについて
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概要
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γ-カゼイン各成分のCa-sensitivityを0.01Mイミダゾール塩酸-0.07M KCl緩衝液中で12-35℃,0-100mMCaCl_2の条件下で追究した。γ-カゼイン区分およびそのうちのTemperature sensitiveの性質を持つS-,TS-,γB-カゼインは12℃までは透明であった。温度が13-18℃に上昇するにつれて各溶液は白濁した。カーブは2-30mM CaCl_2付近まではゆるやかな上昇を示し,100mM CaCl_2付近ではわずかに減少した。各温度のカーブは全体に少しずつ上昇した。20-22℃ではほとんどCaCl_2濃度に関係なく白濁し,同じ値であり,それ以上の温度では沈殿を生じた。γ-カゼインAについては26℃まで透明で,さらに温度が上昇すると30-40mM CaCl_2でピークを持つ放物線をえがいた。温度がさらに上がると濁度の値と範囲は高く,広くなった。22℃以上で沈殿するγ-カゼイン各成分はκ-カゼインを加えると沈殿を抑制され,またその量を多くすると白濁も見られなくなった。
- 帯広畜産大学の論文
- 1973-07-20
著者
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