パパインによる馬肉消化液の苦味物質について

概要

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馬肉の酵素的加水分解物から苦味フラクションを分離した。300mlの水に,細切した馬肉200gとパパイン0.6gを加えて,50士1℃で2時間消化した。遠心上清の消化液を凍結乾燥し,Sephadex G-100,G-50およびG-25によるゲル濾過で分画し,そのフラクションについてペーパークロマトグラフィー,高圧濾紙電気泳動およびアミノ酸分析を行なった。消化液の苦味画分をブタノール:酢酸:水で展開し,すべてのニンヒドリン発色バンドはガイドストリップ法で溶出した。Rf値が0.65〜0.67の早くに移動するバンドに苦味が認められた。高圧濾紙電気泳動による苦味ペプチドは,2つのニンヒドリン陽性物を示した。苦味ペプチドスポットの構成アミノ酸は,ハイドロオキシプロリン,アスパラギン酸,スレオニン,セリン,グルタミン酸,プロリン,グリシン,アラニン,バリン,イソロイシン,ロイシン,チロシン,フェニルアラニン,ヒスチジン,リジン,アルギニンで,ロイシンが50.844%ときわめて高かった。
帯広畜産大学の論文
1973-07-20