各種動物からのカンピロバクターの分離
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概要
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岐阜県を中心に,中部地区で飼育あるいは生息している家畜・家禽,愛玩動物,実験用動物あるいは野生動物を対象に,糞便からのカンピロバクターの分離を行った。その結果,本菌の分離率は,セキセイインコが69.2% (18/26),ブタが60.5%(78/129)と極めて高率で,次いで,ニワトリ30.6% (26/85),ドブネズミ10.0% (15/150),モルモット9.8% (4/41),ウシ6.3% (14/224),イス3.9% (5/129)の順であった。ウサギ及びラットはそれぞれ28及び27匹検査したが陽性例はなかった。分離された菌種は,ウシ,ニワトリ,セキセイインコ及びイス由来株はすべてC. jeiuniで,またブタ由来株はすべてC. coliであった。ドブネズミ由来株はほとんどが,C. jejuniで,C. coli及びC. fetusも1株ずつ検出された。以上のように,ヒトの感染性腸炎や食中毒の原因となるC. jejuniやC. coliが,多くの種類の見かけ上健康な動物に広く浸淫していることが明らかとなった。特に,愛玩鳥のセキセイインコから高率にC. je juniが分離されたことは,本菌感染症の疫学上注目すべき点である。
- 岐阜大学の論文
- 1987-12-25
著者
-
源 宣之
岐阜大学農学部獣医学科
-
金城 俊夫
岐阜大学農学部獣医公衆衛生学講座
-
坂井 智恵
岐阜大学農学部獣医学科
-
源 宜之
岐阜大学農学部獣医学科
-
源 宣之
岐阜大学獣医公衆衛生学講座
-
金城 俊夫
琉球大学農学部畜産学科
-
Minamoto Nobuyuki
Laboratory Of Zoonotic Diseases Faculty Of Agriculture Gifu University
-
金城 俊夫
岐阜大学農学部獣医学科獣医公衆衛生学講座
-
金城 俊夫
琉球大
-
Kinjo Toshio
Department Of Veterinary Public Health Faculty Of Agriculture Gifu University
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