熱帯・亜熱帯性資源植物の収集・保存に関する研究 (VII) : 沖縄本島北部の森林資源について(附属熱帯農学研究施設)

概要

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本研究は,沖縄本島北部の森林植物の分布および資源量について明らかにしたものである。その結果を要約すると次のとおりである。1. 森林調査における出現樹種は113種であった。樹種別の本数率はイタジイ21%,イジュ13%,ヒメユズリハ10%,リュウキュウマツ8%,コバンモチ7%,シバニッケイ5%,ホソバシャリンバイ4%,ナカハラクロキ4%,タブノキ3%,アデク2%,タイミンタチバナ2%,ヤブニッケイ2%であった。これら12種で全本数の約80%を占め,残りの20%は他の101種でしめられている。2. 資源調査の推定誤差率は,平均胸高直径4.1%,平均樹高1.8%,ha当り本数5.7%,ha当り胸高断面積3.9%,ha当り材積4.9%であった。ha当りの本数および材積は,それぞれ6,357±363本,125±6m^3であった。平均胸高直径および平均樹高は,それぞれ7.4±0.3cm,5.5±0.1mであった。3. このように,樹種構成の多様性,複数的構成などが沖縄本島北部における森林資源の特徴である。4. 用途別の民族植物学的分類は用材93種,薪炭61種,庭園59種,防風39種,食糧23種,防潮20種,街路20種,薬品17種,染料15種,油脂9種,肥料9種,飼料9種,繊維3種であった。林木の遺伝子資源はすべてB_2タイプの潜在的遺伝子資源であった。Cタイプの特定植物群落は17件であった。
1991-12-04