熱帯・亜熱帯性資源植物の収集・保存に関する研究 (IV) : 沖縄本島北部の森林資源について(附属熱帯農学研究施設)

概要

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本研究は,沖縄本島北部の森林植物の分布および資源量について明らかにしたものである。その結果を要約するとつぎのとおりである。1. 森林調査における出現樹種は120種であった。樹種別の本数率はイタジイ34%,ヒメユズリハ8%,コバンモチ6%,イジュ6%,ホソバシヤリンバイ3%,イスノキ3%,モッコク3%,タイミンタチバナ3%であった。これら8種で全本数の約69%を占め,残りの31%は他の112種で占められている。2. 資源調査の推定誤差率は,平均胸高直径2.7%,平均樹高1.7%,ha当り本数5.1%,ha当り胸高断面積3.6%,ha当り材積5.3%であった。ha当りの本数および材積は,それぞれ7,397±378,152±8m^3であった。平均胸高直径および平均樹高は,それぞれ7.4±0.2cm,平均樹高5.8±0.1mであった。3. このように,樹種構成の多様性,複層的構成などが沖縄本島北部における森林資源の特徴である。4. 民族植物学的分類はTable5に示すとおりである。用途別の樹種構成は用材93種, 薪材62種,庭園59種, 防風36種,食糧20種であった。森林植物の遺伝子資源はすべてB_2タイプの潜在的遺伝子資源であった。Cタイプの特定植物群落は17件であった。
1990-12-05