沖縄に生育する有用広葉樹の重量生長に関する研究 III : タイワンハンノキおよびモクマオウの原料材としての利用率(林学科)
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概要
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本稿では, タイワンハンノキおよびモクマオウの原料材(パルプ材)としての利用率を材積および重量の両面から検討するとともに規格法によるパルプ材材積と実材積(スマリアン法)の比較を試みた。その結果をまとめるとおよそつぎのとおりである。1.材積の利用率は, 胸高直径に対して2次曲線で表われ, タイワンハンノキは直径およそ17cm, モクマオウ15cmの時最大となる。材積の利用率が1つの最大値を有するものであるかどうかは今後の研究にまたねばならないが, タイワンハンノキは直径17cmで88.7%, モクマオウは15cmで79.3%にも達しているので, それ以後の増加にはあまり期待できない。2.重量の利用率は両樹種とも直径16cmの時最大(94.1%)となる。3.重量の利用率は, 胸高直径のほか, 利用高, 利用高比, 幹材積および材積の利用率とも密接な関係を示し, いずれの因子からも推定可能である。4.実材積(スマリアン法)に対する規格法材積(日本農林規格法)の比率は, ・タイワンハンノキ94%, モクマオウ90%となり, パルプ材材積は過小に評価されることになる。また未口自乗法(0.1cm単位で計算)による材積は実材積に対して過大な値をとる。
- 琉球大学の論文
- 1972-12-01
著者
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