第 2 報 除伐 5 ヶ月目の萌芽の状況(天然生常緑広葉樹林の林相改善に関する研究)(附属演習林)
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概要
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本調査は,天然林の林相改善を目的に除伐された除伐木の除伐5ヶ月目の萌芽率,1株当りの萌芽本数及び萌芽長について調査を行い,プロット及び樹種によって差があるかどうかを検討すると共に,年齢,直径及び伐採高に対する,これらの変化について考察したものである。調査の結果を要約するとおよそ次の通りである。1) 萌芽率,萌芽本数及び萌芽長は,いずれも樹種によっては著しく差を生ずるが,プロット間,すなわち,地形や林相の違いによっては,萌芽率及び萌芽本数には差があるが,萌芽長には差が認められない。すなわち,萌芽5ヶ月の段階では,萌芽長は余り環境の影響を受けないと考えて良い。2) 除伐木は,皆伐木に比べて,萌芽率が著しく低下するばかりでなく,萌芽本数も少ない。3) 萌芽率は年齢35年,直径10cm,伐採高30cmを境にして,その前後で傾向を異にする。すなわち,萌芽率はそれぞれその値に達するまでは増加の傾向を示すが,それ以降では漸次減少する。4) 萌芽本数は,年齢,直径の増大に伴い,いくらか増加するが,伐採高との関係では,逆に少なくなる傾向にある。5) 萌芽長は年齢25年を境に,その前後で差があり,若年齢が高くなっている。また,萌芽長は直径及び伐採高が増加するに伴い,いくらか高くなる傾向が認められる。
- 琉球大学の論文
- 1990-12-05
著者
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