亜熱帯地域の森林施業に関する研究 (VIII) : 焼却 2 年後の二次遷移について(付属熱帯農学研究施設)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は, 森林の伐採・焼却後の再生過程における植生の変化をはあくするためにおこなった。本報においては, 焼却後2か年目の二次林の実態を明らかにする。調査の結査を要約すると, 次のとおりである。二次林の構成は, 実生木81%, 萠芽木19%であった。二次林の1年生木と2年生木の構成は, それぞれ36%, 64%となっている。実生木の出現樹種は35種であった。樹種別の本数率は, アカメガシワ31%, ウラジロアカメガシワ23%, オキナワシャリンバイ13%, エゴノキ6%, ノボタン5%, ヤマヒハツ5%となっている。これらの6種で全体の83%を占め, 残りの17%は他の29種からなっている。萠芽木の出現樹種は20種であった。樹種別の本数率は, ヤマヒハツ36%, エゴノキ14%, アデク9%であった。これら3種で全体の59%を占め, 残りの41%は他の17種であった。平均樹高は, 実生の1年生木で0.13m, 2年生木で1.62m, 萠芽の1年生木0.14m, 2年生木0.83mであった。最大樹高は, 実生の1年生木0.59m, 2年生木5.08m, 萠芽の1年生木0.79m, 2年生木4.57mであった。本論文を発表するにあたり, 研究の機会を与えて下さった東京農業大学の杉二郎教授, 京都大学の久馬一剛教授, 並びに色々とご協力をいただいた本研究班の方々, 調査とりまとめにご助力をいただいた当熱帯農研の新城健氏, 津嘉山健氏, 津嘉山佳子氏に対し深く感謝の意を表したい。
- 1983-11-19
著者
-
新本 光孝
琉球大学熱帯生物圏研究センター
-
山盛 直
琉球大学農学部附属演習林
-
新本 光孝
琉球大学農学部附属熱帯農学研究施設
-
砂川 季昭
琉球大学農学部林学科
-
山盛 直
琉球大学
-
石垣 長健
琉球大学農学部付属熱帯農学研究施設
-
石垣 長健
琉球大学熱帯生物圏研究センター西表実験所
関連論文
- 亜熱帯沖縄における天然林の資源植物学的研究 (VI) : 宮古島の資源植物について
- 熱帯・亜熱帯性資源植物の収集・保存に関する研究 (XI) : 慶良間諸島の森林資源について(附属熱帯農学研究施設)
- 熱帯・亜熱帯性資源植物の収集・保存に関する研究 (IX) : 沖縄本島中南部の森林資源について(附属熱帯農学研究施設)
- 西表島における牧草地の植生と採食植物(附属演習林)
- 西表島の亜熱帯常緑広葉樹林における皆伐火入れ18年後の林分構造と種多様性
- 西表島における天然林皆伐13年後の二次遷移
- 熱帯・亜熱帯性資源植物の収集・保存に関する研究 (XIII) : 西表島の天然林について
- 熱帯・亜熱帯性資源植物の収集・保存に関する研究 (XII) : 石垣島の森林資源について(熱帯生物圏研究センター)
- 沖縄県における天然林改良事業についての考え方
- 沖縄県における森林組合作業班の活動特性
- 西表島におけるリュウキュウイノシシの餌植物と解体利用
- 亜熱帯沖縄における天然林の資源植物学的研究 (V) : 石垣島於茂登岳山麓のサキシマスオウノキについて
- 亜熱帯沖縄における天然林の資源植物学的研究 (IV) : 平久保のヤエヤマシタンについて
- 沖縄の照葉樹林における帯状伐採施業7年後の保残区残存木の生育状態
- 西表島の農耕地雑草と帰化植物の分布ならびに発生の様相(附属農場)
- 熱帯・亜熱帯性資源植物の収集・保存に関する研究 (VII) : 沖縄本島北部の森林資源について(附属熱帯農学研究施設)
- 西表島におけるイノシシ猟の伝統技術と実状
- 亜熱帯有用樹の育成に関する研究 : 第 1 報ヤエヤマシタンの発芽及びさし木試験(附属熱帯農学研究施設)
- 熱帯有用樹の導入・育成に関する研究 : 第 2 報巨大ギンネムの発芽及びさし木試験(附属熱帯農学研究施設)
- Measuring mortality of different species stump with DBH in a naturally regenerated clearcut subtropical forest
- 熱帯・亜熱帯性資源植物の収集・保存に関する研究 (II) : 西表島の森林資源について(農学部付属熱帯農学研究施設)
- 亜熱帯地域の森林施業に関する研究 (VIII) : 焼却 2 年後の二次遷移について(付属熱帯農学研究施設)
- 亜熱帯地域の森林施業に関する研究 (VII) : 焼却後の二次遷移について(農学部附属熱帯農学研究施設)
- エゴノキの施業について (II)(林学科)
- エゴノキの施業について (I)(林学科)
- 天然生広葉樹林分の施業に関する研究 II : 山地地形のちがいと林分構成(農学部附属演習林)
- 天然生常緑広葉樹林の林相改善に関する研究 : 第 7 報 イスノキ,イヌマキ及びフクギの林内における樹高成長について(附属演習林)
- 森林の水源かん養機能に関する研究 : 1. 辺野喜ダム流域の貯留機能と流況特性(演習林)
- 西表島における資源植物の用途別分類について(資料)(農学部附属農場)
- リュウキュウマツに対するソウシジュの混交効果試験 I (林学科)
- 熱帯・亜熱帯性資源植物の収集・保存に関する研究 (IV) : 沖縄本島北部の森林資源について(附属熱帯農学研究施設)
- 沖縄における天然生常緑広葉樹林のリター現存量について
- 複層林に関する研究 : 1. 上層の林分構造と下層木の成長について(演習林)
- 沖縄におけるイタジイ林の更新 : 3. イタジイ稚苗の生育におよぼす被陰の影響(予報)(農学部附属演習林)
- イタジイ林の更新 : 2. イタジイ種子の発芽に及ぼす温度と貯蔵の影響(附属演習林)
- イタジイ林の更新 1. 天然林の階層構造と年齢構造(演習林)
- 沖縄地方におけるせき悪土壌の分布とその理学的化学的性質に関する研究 (I) : 主要島土壌の化学性(演習林)
- 亜熱帯地域における常緑広葉樹林の択伐方式による施業法の研究 (XII) : 試験地の土壌の理化学性(演習林)
- 亜熱帯地域における常緑広葉樹林の択伐方式による施業法の研究 (VIII) : 天然生常緑広葉樹林の立木腐朽について(農学部附属熱帯農学研究施設)
- 亜熱帯地域の森林施業に関する研究 (VI) : オキナワウラジロガシ林の林分構造(附属熱帯農学研究施設)
- 亜熱帯地域の森林施業に関する研究 (IX) : シイタケ原木の生産について(附属熱帯農学研究施設)
- 亜熱帯地域の森林施業に関する研究 (II) : 萌芽試験地の林分構成について(農学部附属熱帯農学研究施設)
- 除伐後の林分構造(亜熱帯地域における常緑広葉樹林の択伐方式による施業法の研究 (III))(附属演習林)
- 試験地の設定と択伐前の林分構造(亜熱帯地域における常緑広葉樹林の択伐方式による施業法の研究 (IV))(附属熱帯農学研究施設)
- 試験地の設定並びに除伐前の林分構造(亜熱帯地域における常緑広葉樹林の択伐方式による施業法の研究 (II))(附属演習林)
- 萠芽率および萠芽本数について(亜熱帯地域における常緑広葉樹林の択伐方式による施業法の研究 (I))(附属演習林)
- 同齢単純林の形質構成に関する研究(農学部附属熱帯農業研究施設)
- 天然生広葉樹林の利用率について(資料)(農学部附属演習林)
- 亜熱帯地域の森林施業に関する研究 (III) : 択伐試験地の林分構成について(農学部附属熱帯農学研究施設)
- 亜熱帯地域の森林施業に関する研究 (I) : 西表島における熱帯有用樹の分布について(農学部附属熱帯農学研究施設)
- 115.ビツターリツヒ法による三重標本抽出調査 : 九州大学北海道演習林の調査結果から(第72回日本林学会大会)
- 沖縄島北部の亜熱帯照葉樹林における帯状伐採施業7年後の二次遷移
- 亜熱帯沖縄における天然林の資源植物学的研究(VII) : 主要島嶼の植物の分布について
- 複層林に関する研究 : 2. 上層が天然生広葉樹林の場合について
- 林分内におけるリュウキュウマツの蒸散量の季節変化(リュウキュウマツの造林法研究 IV)(農学部附属演習林)
- リュウキュウマツの造林法研究 III : 異なる地形におけるリユウキユウマツ幼令林の生長(農学部附属演習林)
- 幼令林の肥培試験(リュウキュウマツの造林法の研究 II)(農学部附属演習林)
- 播種時期および施肥法のちがいによる生育試験(リュウキュウマツの造林法の研究 I)(農学部附属演習林)
- リュウキュウマツ種子の発芽適温(農学部附属演習林)
- 天然生広葉樹林分の施業に関する研究 I : 沖縄北部山地における天然生広葉樹林分の林分構成について(林学科)
- リュウキュウマツ林の水分特性と乾燥害回避に関する研究(附属演習林)
- レクリェーション利用者の分析(西表島の森林レクリェーションに関する研究 (II))(農学部附属熱帯農学研究施設)
- 西表島の森林レクリェーションに関する研究 (I) (農学部附属演習林)
- レクリェーション・エリアの分析(西表島の森林レクリェーションに関する研究 (III))(農学部附属熱帯農学研究施設)
- 亜熱帯地域の森林施業に関する研究 (V) : 天然生熱帯有用樹の樹齢解析(農学部附属熱帯農学研究施設)
- 土壌水分条件とリユウキユウマツ苗木の蒸散量, 葉の水ポテンシャルおよび含水率との関係(農学部附属演習林)
- リュウキュウマツ苗木の蒸散作用におよぼす風の影響(農学部附属演習林)
- リュウキュウマツ苗木の蒸散量と葉の水ポテンシャルの日変化(農学部附属演習林)
- 林分内におけるリュウキュウマツの蒸散量および針葉の水ポテンシャルの日変化, 季節変化(リュウキュウマツの造林法研究 V)(農学部附属演習林)
- 熱帯農学研究施設用地内の森林植生(資料)(農学部附属演習林)
- 沖縄に生育する有用広葉樹の重量生長に関する研究 III : タイワンハンノキおよびモクマオウの原料材としての利用率(林学科)
- リュウキュウマツ林の施業に関する研究 (III) (資料)(林学科)
- 沖縄に生育する有用広葉樹林分の重量生長に関する研究 II : タイワンハンノキ (Alnus formosana Makino) について(林学科)
- タイワンハンノキ (Alnus formosana Makino) の施業に関する研究 [I] (資料)(林学科)
- 沖縄に生育する有用広葉樹の重量生長に関する研究 I : オキナワシイ (Castanopsis lutchuensis Nakai) について(林学科)
- リュウキュウマツ林の施業に関する研究 (II)(林学科)
- 沖縄に生育する広葉樹林の Bitterlich 法による材積推定ならびに收穫予測に関する研究(林学科)
- 熱帯有用樹の導入・育成に関する研究 : (I) 熱帯林業の重要性と西表島の概況について(資料)(農学部附属熱帯農学研究施設)
- 天然生常緑広葉樹林の形質構成に関する研究 (I) (農学部附属演習林)