天然生常緑広葉樹林の形質構成に関する研究 (I) (農学部附属演習林)

概要

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この調査は, 亜熱帯地域(沖縄本島北部, 西表島)に生育する天然生常緑広葉樹林について, 単に材積のみでなく, 立木の形質を含めた林分構成の特徴を明らかにし, 天然生常緑広葉樹林の構造材林としての合理的な施業法を確立することを目的としておこなった。調査の結果を要約すると次のとおりである。1)量的構成は(胸高直径, 樹高, 樹冠直径など), 幼齢林よりも壮齢林において不揃いである。2)通直木は, 幼齢林では約2%, 壮齢林では約8%を占めてきわめて少ない。3)ねじれ木は, 幼齢林では約50%, 壮齢林では約65%を占め, 幼齢林よりも壮齢林においてその出現頻度が高い。4)樹冠の偏りは, 幼齢林では約45%, 壮齢林では約70%を占め, 幼齢林よりも壮齢林においてその出出現頻度が高い。5)樹冠の発達は, 幼・壮齢林ともに「普通」が65%を占めている。6)樹種別の質的構成は表-6,7のとおりである。この調査をおこなうに当り, 終始御指導を賜わった林学科砂川季昭教授, ならびに調査に御協力いただいた与那演習林平田永二教官, 同田場和男技官, 小泉修, 糸数健三, 石川勉の各氏に対し深謝の意を表する次第である。
琉球大学の論文
1975-12-01