遺伝子組換えトウモロコシの食品加工過程における核DNAの断片化

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我々は、食品の加工過程におけるトウモロコシの核DNAの分解と断片化を調べた。遺伝子組換えトウモロコシのMON810、GA21から得られたグリッツに、フライ加工およびエクストルーダー加工処理を行った。エクストルーダーは、加熱加圧工程後に急激に大気圧に戻す加工法であり、グリッツのスラリーを処理することによりコーンスナックが製造される機械である。フライ加工においては160℃、1分間以下であれば600bp以上のDNA断片がPCR法によって増幅されるが、180℃の加工では400bp以下に断片化されることが明らかになった。また、エクストルーダー加工においては、128℃においても、すでに197bp以下にDNAは断片化されており、より高い温度では100bp以下にまで断片化されていることが明らかになった。また、MON810およびGA21のグリッツをエクストルーダーによって128℃で加工したものについて、導入された遺伝子と公定法における標準遺伝子であるスターチ合成酵素IIb (SSIIb)遺伝子の定量をTaqMan PCR法によって行ったところ、導入された遺伝子よりもSSIIb遺伝子のコピー数の方が小さくなり、SSIIb遺伝子の方が断片化されやすいことが明らかになった。エクストルーダーによって加工されたコーンスナックにおいて、コントロールの内在性SSIIb遺伝子に対する導入遺伝子のコピー数の比率は、定量TaqMan PCR法を用いると原料としたコーングリッツよりも高くなることが示された。
日本食品化学学会の論文
2004-12-30

遺伝子組換えトウモロコシの食品加工過程における核DNAの断片化

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