ルース・ハウジングに飼養する乳牛の行動 : II.輪換放牧時の先導・後続関係

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概要

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乳牛群の先導-後続関係を分析するため,ルース・バーンに群飼養する62頭の乳牛について,入退牧・輪換放牧時の先導・後尾牛各5頭を観察・記録し,次の結果を得た。(1)入退牧の牛群移動の際,特定の数頭の個体に先導-後続性が認められたが,この性質は群内序列や搾乳室進入順位ほど明確に表われる特性とは考えられなかった。(2)放牧中の牛は牧区の長辺にそって採食しながら移動,往復し,その速さは平均5分/100m前後であった。(3)採食移動中も弱い先導-後続関係が存在した。しかし,移動の方向によって,先導・後尾牛がそれぞれ異なる場合が多かった。(4)採食移動中,群から離れる傾向の有意に強い個体が認められた。(5)先導・後尾牛も離れ牛も,先導-後続性あるいは接近性という言葉で表わされる属性だけが要因ではなく,移動の方向・場所のような外部要因もこの行動に関連するものと推定された。
帯広畜産大学の論文
1974-12-25

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