搾乳刺激の乳区別乳量・乳成分におよぼす影響

概要

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搾乳刺激が乳量と乳成分に与える影響を,乳区別に検討するたあに,ホルスタイン種乳牛を用いて,4種の試験を行ない,次の結果を得た。(1)第I試験では,6頭の乳牛について,1日おきに手搾りと機械搾乳を反覆した結果,前乳区では乳量・乳成分に一定の差を認めなかったが,後乳区では手搾りのほうが乳量・乳脂率は明らかに低く,S.N.F.含量には顕著な差がなかった。(2)第II試験では,乳区別ミルカーで,2乳区は乳房洗條直後に搾乳を開始し,他の2乳区は5分おくれて搾乳を始め,正常搾乳と比較したところ,乳量では有意差がなかったが,乳脂率は5分おくれのほうが低く,残乳量増加が示された。(3)第III試験では,1乳区,2乳区,3乳区の5分おくれ搾乳を比較じたが,乳脂率減少効果は同じで,1乳区のみでも,変りない搾乳刺激が与えられることを知った。(4)第IV試験では,2乳区5分おくれ搾乳を8日間継続し,5分おくれ搾乳は,乳量減少については継続効果をもつが,乳脂率については,一時的な影響しか与えないことが明らかになった。
帯広畜産大学の論文
1965-03-25