乳牛に対するサイレージ主体の全飼料配合給与試験

概要

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乳牛に対するサイレージ主体の全飼料配合給与法の効果を検討するため,ホルスタイン種乳牛23頭(試験1)および17頭(試験2)を各1群とし,1期20日間の3期反転飼養試験で飼料別給与法と比較した。全飼料配合は,試験1でヘイレージ・細切乾草・濃厚飼料を乾物比3:1:1,試験2でとうもろこしサイレージ・ヘイレージ・細切乾草・濃厚飼料を乾物比2 :1:1:1の割合で混合し,自由採食させた。飼料別給与期には,濃厚飼料を制限給与し,他の飼料はそれぞれ別の飼槽で自由採食とした。両試験とも,平均乾物摂取量(N.S.),産乳量(P<0.01)は飼料別給与期の方がやや多く,供試牛を産乳量の多少により4段階に分けて比較したところ,いずれも飼料別給与期の方が平均産乳量が多かった。全飼料配合給与法によって,低品質あるいは低嗜好性の飼料も計画的に給与できるが,粗飼料主体の飼養では,採食量・生産量は好む飼料を選択採食できる飼料別給与法に及ぼないものと推察された。乳脂率,増体量および推定飼料効率は処理間にほとんど差がなかった。
帯広畜産大学の論文
1981-11-15