Prospective Follow-Up Studyによる日本人糖尿病患者の長期予後調査 : 10年間追跡調査の成績 : (1)インスリン非依存型糖尿病の生命予後におよぼす高血圧,高脂血症の影響

概要

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1976年〜1980年の5年間に東京女子医大糖尿病センターを受診した糖尿病および耐糖能異常者4.999名について,長期予後調査のための登録を行い,登録開始から10年を経過した1986年まで追跡調査を行い以下の成績を得た。(1)最終調査時点での生死に関する追跡率は99.3%であった。(2)糖尿病の病型別死亡指数はインスリン依存型321,インスリン非依存型(NIDDM)161,その他の糖尿病503,耐糖能異常97であり,病型により差がみられた。(3)登録時に糖尿病以外の疾患を有していたNIDDMは生命予後が不良であった。(4)登録時に高血圧(HT),高脂血症(HL)以外の合併疾患を有していたものを除いたNIDDM患者1,887名について,HT(-)HL(-)のI群,HT(+)HL(-)のII群, HT(-)HL(+)のIII群, HT(+)HL(+)のIV群に分けて予後をみたところ,IV群の死亡指数は最も高く,高脂血症を有したIII群,IV群において虚血性心疾患死の死亡指数が高かった。
日本保険医学会の論文
1988-12-20