2点3次元変位測定法を用いた荷重時における歯の抵抗中心位の推定
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概要
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歯の抵抗中心位と荷重ベクトルの関係がわかれば, 歯に与えられる力とモーメントの組み合わせが決定され, 歯の移動様式を推定することができる.すなわち, 歯を最終的な目標位置へ最短距離で移動するために必要な力系を設定することが可能となり, 効率的な歯の移動が実現される.本研究では, 磁気センサを応用した変位測定システムを用いて, ヒト上顎中切歯に矯正力を負荷した時の2標点の変位を実時間で記録し, 抵抗中心位を求めた.その結果, 歯の抵抗中心は歯槽頂より歯根長の19%根尖側寄りの位置に観察された.これは, 従来考えられていた歯根長の歯頚側1/3よりも歯冠側寄りに位置していた.荷重時の歯の抵抗中心位は歯の形態によって, 単純に決定されるものではなく, それを取り巻く歯根膜や歯槽骨の解剖学的形態などの様々な要因が複合して決定されることが示唆された.
- 日本顎口腔機能学会の論文
- 2000-08-31
著者
-
山田 好秋
新潟大学歯学部口腔生理学講座
-
古賀 義之
長崎大学歯学部歯科矯正学講座
-
吉田 教明
長崎大学歯学部歯科矯正学講座
-
三牧 尚史
長崎大学歯学部歯科矯正学講座
-
小林 和英
長崎大学歯学部歯科矯正学講座
-
吉田 教明
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 医療科学専攻展開医療学講座 歯科矯正学分野
-
吉田 教明
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
-
古賀 義之
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 医療科学専攻展開医療学講座 歯科矯正学分野
-
小林 和英
長崎大学歯学部
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