顔貌および歯列模型の立体認識のためのコンピュータシステム
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概要
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人が両眼で物体をみる場合, 生理的機能の中でも主に, 左眼から得られる画像と右眼から得られる画像のずれによって生じる両眼視差により立体認識を行っている.ところが, 現在までの矯正臨床における画像データベースの表示方法は, CRT画面上に視差情報のない2次元画像を表示しているため, 実像の奥行きがうまく表現できなかった.そこで, 本研究では視差情報を含むステレオ画像を作製し, 画像データベースにおいて立体認識を行うため, 顔貌と歯列模型についてステレオ写真撮影条件およびステレオ画像表示条件を設定し, ステレオ写真撮影を行った.得られたステレオ画像はパーソナルコンピュータに取り込み, 設定した表示条件でCRT画面上に表示し, 時分割方式により, 顔貌と歯列模型の立体認識を行った.その結果, 以下の知見を得た.1. ステレオ写真撮影装置と時分割式ステレオシステムにより顔貌と歯列模型の立体認識が可能となった.2. ステレオ写真撮影条件とステレオ画像表示条件を相似関係とすることにより, 撮影空間と相似な空間の再現が可能となった.3. 顔貌と歯列模型の立体感がCRT画面上でよく表現され, 画像データベースにおける立体認識への応用の可能性が示唆された.
- 日本矯正歯科学会の論文
著者
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