白川村におけるグリーン・ツーリズムの研究

概要

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グリーン・ツーリズム(以下GTとする)は「農山村において,その自然,文化,人々との交流を楽しむ余暇活動」と定義されている。GTはヨーロッパで発達し,それらの国民の宿泊日数(以下宿泊数とする)は5〜7日であり,日本の1.7日に比べると大変長い。本研究の目的は,農村地域における宿泊数を増加させる手段を明らかにする事である。そのために,山地で自然と結合した伝統文化や,「合掌家屋」を持つ白川村を調査地として選んだ。本研究では,白川村の民宿利用者258人と,「そば道場」の利用者215人をアンケート調査した。民宿利用者は滞在期間を今以上に伸ばし,囲炉裏のある農家民宿に宿泊し,合掌家屋の屋根のふき替えやその材料となるカヤの栽培に参加したいと考えている事が明らかになった。また,そのような意向はそば打ちを体験したそば道場の利用者にも見られ,彼らは滞在中にそばの栽培や収穫を手伝いたいと考えている。しかし現在のところ,日本では勤労者が長期休暇を取得することは保証されていない。観光客を引きつけ,滞在期間を伸ばすために,地域固有の自然や文化を保全し,快適な農家民宿を整備することが重要である。また,日帰り客は公衆道徳を守り,農村住民のプライバシーを侵害しないようにする事も必要である。
岐阜大学の論文
1998-12-26

白川村におけるグリーン・ツーリズムの研究

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