牛肉輸入自由化の及ぼす国内牛肉経済への影響

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概要

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1991年4月に牛肉の輸入粋が撤廃され日本の牛肉市場は完全自由化された。これにより国内牛肉経済の各段階にも様々な変化がもたらされた。自由化直後の,1992年度に早くも自給率が50%を割りこんだ。また,その価格面では部分肉価格でその品質で輸入牛肉と競合するといわれる乳用種のみでなく肉用種(和牛)でも価格低下を引き起こした。そのため牛肉の枝肉価格にも影響を及ぼした。また子牛価格においては予想以上の価格低下をもたらし,酪農業にも深刻な影響を与えている。その一方牛肉の小売価格は目立った変化を見せておらずここでも日本における食肉の複雑な流通機構の問題が浮き彫りにされた。現在コメ・リンゴ等の輸入問題が取りざたされている中,自由化が国内牛肉経済にもたらした影響を明らかにする事は今後の農産物輸入交渉において何らかのヒントを与えるものと考えられる。
1993-12-25

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