イオン液体を用いたP3HT有機トランジスタの作製と評価(有機・薄膜デバイス,一般)

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概要

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有機トランジスタは、有機EL駆動用トランジスタとして期待されているが、実際に応用するためには、さらなる低電圧駆動、高出力電流が求められる。一方、ゲート絶縁膜の代わりにイオン液体や電解液を用いた有機トランジスタでは、一般的な有機電界効果トランジスタと比べて、低電圧で大きな出力電流が得られることが知られている。特性向上のためにはその動作機構について理解しなければならないが、現在はまだよくわかっていない。そこで、本研究では、多重内部反射赤外吸収分光法(MIR-IRAS)を用いてトランジスタ動作中におけるP3HT膜の赤外吸収スペクトルを測定し、キャリア生成のその場観察を行った。また、ソース・ドレイン電極間の電位分布を測定した。その結果、イオン液体のアニオンがP3HT膜中に侵入し、電気化学ドーピングによってキャリアが生成しており、ドレイン電極近傍のドーピング量の変調によってトランジスタとして動作していることがわかった。
2010-04-15

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