数息観に関する心理学的研究(2) : 呼気の数息に関する予備的検討(追悼水原泰介教授)

概要

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本研究では,六妙門のうち数を取り上げ,数息観に関する情報を持たない被験者を対象に,呼気の数息が呼吸運動に及ぼす影響を個人差を中心に,個人内の傾向を検討することによって考察した。被験者は,12名で,シールドルームにおいて,椅座位,閉眼状態で,統制条件と実験条件(数息)をランダムな順序でそれぞれ別の日に施行した。結果,数息時の呼吸数の変動方向が3パターン見られることから,瞑想時などに見られるような呼吸の一定方向への変化には,有意的なもしくは無意的な呼吸制御過程が想定されることが示唆された。さらに,統制条件時の個人に特徴的な呼吸パターンの変動様式は,数息時の呼吸パターンや方向性の違いを説明する要因の一つである可能性が示唆された。
駒澤大学の論文