EMGバイオフィードバックにおける制御方略の研究(佐久間章先生・永田幹夫先生退職記念)
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概要
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EMGバイオフィードバックの制御方略としてどのような自己コントロール法が有効であるかを検討するため,以下のような3つの実験を行った。〔実験I〕自律訓練法の温感公式を習得した群と,経験のない群とにEMGバイオフィードバックトレーニングを行った。習得群の方が非習得群より高い成績を得ており,制御方略としての手がかりとなり得ることが示された。〔実験II〕実験Iでの両群をI-Eスケールの高得点群と低得点群とに分け,実験Iと同様のトレーニングを行った。外的統制型よりも内的統制型の被験者の方が手がかりとしての効果が高いことが示された。〔実験III〕システムメディテーション法の1つ段階である筋弛緩訓練が,制御方略の手がかりとして有効かどうか検討した。即習性が高い故に自律訓練法と比較すると効果は小さいが,その場で習得できる割には効果は大きいと判断できた。以上3つの実験結果より,バイオフィードバックトレーニングを単独で実施するより,なんらかの自己コントロール法を習得してから実施した方がより効率的であることが明らかになった。今回は自律訓練法と筋弛緩訓練であったが,これからもより有効な制御方略としての手がかりを用いてフィードバックを行い,より簡単で効果的ななリラクゼーションテクニックとして研究を進めて行きたい。また,これからはマルチフィードバックを行うことでより深いコントロールを目指して行きたい。
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