心理臨床場面におけるノンバーバル行動 : カウンセラーの姿勢がクライエントに与える影響について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本調査の目的は、カウンセラーの座位姿勢(7条件)と評定者によって評定される「傾聴的-非傾聴的態度」との関係、及び評定者の性別・性格特性別の評定差の有無を調べることであった。142名の評定者に7姿勢条件を図示し、評定尺度法を用いた質問紙を使って各姿勢条件の伝達態度に対する判断を求めた。その結果、各姿勢条件は特徴的な態度を伝達することが明らかとなった。机なしという設定の姿勢条件1から姿勢条件4までの4姿勢条件のうち、前傾姿勢である姿勢3はカウンセラーの「傾聴的態度」を伝達するために最も効果的な姿勢であると評定された。それに対して後傾姿勢である姿勢2、及び頭部を下方に向けたうつむき姿勢である姿勢4は「非傾聴的態度」をあらわしていると評定された。一方、背すじをのばした姿勢1は「中立的態度」を伝達するということが明らかになった。机があるという設定の姿勢条件5から姿勢条件7までの3姿勢条件のうち、カウンセラーがクライエントに対して自分の正面を見せていない姿勢6は最も「非傾聴的態度」であると評定された。それに対して半ば机に向かい、半ばクライエントに身体を向けた形の姿勢5、及び顔だけはクライエントの方に向けた姿勢7は「中立的態度」をあらわしていると評定された。
著者
関連論文
- 人生に対する態度の研究(1) : LAP (Life Attitude Profile)の研究(1)
- 人生に対する態度の研究(2) : LAP (Life Attitude Profile)の研究(2)
- 学生生活の充実感について(2)
- 学生生活の充実感について(追悼 喜多野清一博士)
- 信号検出課題における時系列的変動要因の研究
- EMGバイオフィードバックにおける制御方略の研究(佐久間章先生・永田幹夫先生退職記念)
- 調息・バイオフィードバックによる心拍制御の研究(2)(追悼 小沼正教授)
- 作業の姿勢への影響に関する研究
- 共感性の研究(1) : 方法論を中心とした文献的考案
- 403 人生に対する態度(LAP)の研究(2)(パーソナリティ,人格1)
- 瞑想に関する心理学的研究(第2報)
- 瞑想に関する心理学的研究(第1報)
- 学生生活の充実感について(3)(追悼 小沼正教授)
- 心理臨床場面におけるノンバーバル行動 : カウンセラーの姿勢がクライエントに与える影響について
- 車室内ディスプレイ表示内容の視認性評価法
- 車両運動性能
- Study on Sitting Postures (2) : Psychophysiological approach on the sitting postures
- Study on Sitting Postures (1) : A survey on the image and mental set on the static condition(In Commemoration of Professor A. SAKUMA & Professor M. NAGATA)
- 要求水準に関する基礎的研究(櫻井徳太郎先生・山根常男先生退職記念)
- 瞑想に関する心理学的研究(第3報)
- 瞑想に関する心理学的研究
- 無我と空の心理学
- 駒澤大学心理学研究室小史 : 秋重義治先生の時代
- 東洋的思考転換法としての公案
- 故篠原英壽教授の早世を悼む(追悼 篠原英壽教授)
- Zen Practice and Self-control
- 佐久間章先生を送る(佐久間章先生・永田幹夫先生退職記念)
- Zen and Psychotherapy(In Commemoration of Professor T. SAKURAI & Professor T. YAMANE)
- 数息観に関する心理学的研究(2) : 呼気の数息に関する予備的検討(追悼 水原泰介教授)
- 水原先生の想い出とご業績(追悼 水原泰介教授)
- 数息観に関する心理学的研究(1)(萩野源一先生退職記念)
- 萩野源一先生を送る(萩野源一先生退職記念)
- 萩野源一先生を送る〔含 履歴・業績〕 (萩野源一先生退職記念)
- 自己受容性の研究 : 文献的研究と文献目録
- 人との"かゝわり"について(講演・新入生を迎えて)
- 調息・バイオフィードバックによる心拍制御の研究(1)
- 調息・バイオフィ-ドバックによる心拍制御の研究-1-
- 老化の心理学的研究 : 老人のA.D.L.に影響を与える要因の分析