表情筋筋電図の平均加算法 : フーリエ変換法による基線合致法(追悼 篠原英壽教授)
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概要
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心理学の研究において、筋電図(EMG)は、反応時間、言語行動や緊張・努力などの指標として、利用されている。筋電図を反応時間の研究に使用する場合、原波形の立ち上がりやピークが用いられ、緊張・努力といった指標には、積分データ(IEMG)や周波数データが用いられる。社会心理学において、情動の指標として、表情を用いた研究が多くなされてきたが、近年、表情筋筋電図(fEMG)のIEMGを使って、情動の方向性(正-負の情動)を記述しようと試みている研究がなされている。行動分析学における情動行動の研究においても、表情筋筋電図を情動行動のひとつとして検討しているが、IEMGでは、環境の変化に対する感度が低く、表情を時系列的変化として捉えるには適さない方法である。FFTによる基線合致法を使用した表情筋筋電図の平均加算法は、表情筋筋電図のデータを、測定対象区間の総電圧量と時系列的変化の2つの観点から分析することを可能にする方法である。この方法における今後の改良点は、有効データ範囲の設定の問題、サンプリングの時間の問題、表情変化の定義である。
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