随伴性の心理学 : 方法論
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概要
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本論文では,随伴性の心理学の観点における一般的方法,理論研究,内的モデル,確率的予測・制御と蓋然的予測,および,確率的制御と蓋然的制御について述べたものである。随伴性の心理学の観点での一般的方法は,実験室でこころの現象を再現するために,まず,こころの現象を形成・維持している条件づけの手続きに還元し,次に,より具体的な随伴性であるスケジュールを記述して研究していこうというものである。理論研究には,複数の法則や論理的思考により理論そのものを構築する研究と理論を使って現象を理解・説明・予測するものがある。また,内的説明モデルは,一般的に,環境(刺激)一行動(反応)の実証的研究の説明のために用いられる生体内の媒介変数を推測したものである。内的な説明モデルを使うことによって,心理学的法則を構造的に把握することで,刺激の種類による反応(行動)の違いを理解・説明することが可能となる。心理学的法則を使用することによって,基本的に,行動が随伴性形成行動やルール支配行動の場合には,確率的予測や確率的制御が可能であり,ルール支配行動に関しては,蓋然的予測や蓋然的制御が可能となる。その際,予め随伴性の心理学の観点で,対象となる現象が,随伴性形成行動に関するものなのか,ルール支配行動に関するものなのかを考慮することにより,どちらの観点で予測や制御を行えば良いのかを明確にできるだろう。
著者
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